人流を、意思決定へ
Pre-Seed Business Plan / 2026 — 2029

創業グランドデザイン
& ロードマップ

人流データを活用して、社会・施設・都市の意思決定と行動変容(ナッジ)を現実に実装する——埼玉大学発・研究開発型ベンチャーの創業計画。

設立予定 2027.01.01
資本金 300万円
登記 埼玉大学内
決算期 12月
3年後企業価値 3億円
SCROLL
01

創業グランドデザイン

「起業できるか」ではなく、「いつ、どう法人化するのが最適か」を検討する最終フェーズ(プレシード期)にある。

現状認識 STRENGTHS & POSITION

Asset 01

受注見込み・引き合い

すでに複数社から確度の高い受注見込み・引き合いを獲得済み。

Asset 02

経営者候補の確保

民間の経営者候補(代表)が確保されており、広範な人脈形成を完了。

Asset 03

独自の研究実績

埼玉大学における人流データ活用研究——歩行者ナビ、動的ウォーカビリティ、空港保安検査場の混雑平準化、屋内位置推定、行動変容・ナッジ。

Position

プレシード期・最終フェーズ

問いはすでに「できるか」ではない。「いつ・どう」法人化するかの意思決定段階。

設立計画・会計年度 INCORPORATION PLAN

設立第一候補日
2027.1.1
準備期間を約半年確保し、初年度の暦年管理を明確化。
前倒し条件
2026年秋
「法人契約が必要な受注」が確定した場合は、即座に設立へシフト。
会計年度
1/1 – 12/31
12月決算。暦年ベースで管理を単純化。
戦略的意味
繁忙期分離
大学年度(4–3月)や自治体B2Gの3月決算ラッシュ(1–3月の検収・動員最盛期)と自社決算を切り離し、初期リソースの分散を防ぐ。

資本金・ガバナンス CAPITAL & GOVERNANCE

CAPITAL — 3,000,000 JPYソフトウェア中心で在庫・工場・高額設備が不要なアセットライトモデルのため、資本金300万円で十分な運転資金となる。
67%先生(CTO・技術顧問・筆頭株主)
33%経営者候補(代表取締役)
単独で特別決議(定款変更・増資・会社解散・合併等)を可決可能なライン。
34%以上の特別決議拒否権をあえて持たせない設計。
DESIGN INTENT大学発ベンチャー特有の知財デッドロックを防止しつつ、経営側の高いコミットメントを維持する絶妙なラインとしての 67 : 33。

解散時の純資産分配 DISSOLUTION SIMULATION

解散時に分配されるのは資本金ではなく「残った純資産」。持分比率で分配されるのが本質。

CASE 01 — 預金500万円で解散
先生(67%)約335万円
経営者候補(33%)約165万円
CASE 02 — 預金250万円で解散
先生(67%)約167.5万円
経営者候補(33%)約82.5万円
CONCLUSION現金残高以上に、蓄積された「ソフトウェア」「データ」「顧客基盤」の価値(知財)が大きくなる可能性が高い。
02

事業コンセプト & 対外資カウンター戦略

単なる「人流データ会社」ではない。
人流データを活用して社会・施設・都市の意思決定と
「行動変容(ナッジ)」を現実に実装する会社である。

ターゲット市場 TARGET MARKET

B2G

行政・自治体・観光協会

スマートシティ推進、ウォーカビリティ向上、混雑緩和。

B2B

商業施設・鉄道・空港・イベント・不動産

施設運営支援、回遊性分析、機会損失クレームの削減。

既存の市場課題 外資テックへの不満・インサイト

大企業・インフラ企業が利用する先行の人流データ計測アルゴリズムには、強烈な未充足ニーズが存在する。

ブラックボックス

アルゴリズムの根拠が不明で、大企業の組織内稟議が通りにくい。

サービス引き上げリスク

外資の都合による急なディスコン(サービス終了)、規約変更、値上げのリスク。

自社アセット化不可

データをレンタルするだけで、自社に技術やノウハウが蓄積されない。

リファレンスの不在

提示データが日本の特殊な混雑環境で本当に正しいのか、比較検証する基準がない。

バリュープロポジション 独自の競争優位性

学術的エビデンス(ホワイトボックス)埼玉大学の研究に裏付けられた、根拠が開示可能なアルゴリズム。
国産・大学発の継続性インフラ企業が最も重視する「サービス継続性・信頼性」を担保。
共同開発・技術ライセンス顧客独自データを組み込んだ専用エンジンの開発や、自社アセット化(内製化)を柔軟に支援。
リファレンス(監査)機能既存の外資データが適正かを検証する「セカンドオピニオン」のポジションを確立。
03

商品ポートフォリオ & 価格設計

APIファースト・ラピッドUI。中身を完全に秘匿したコアエンジンで、高い利益率とスケーラビリティ(限界費用ほぼゼロ)を実現する。

コアエンジンと提供形態 API-FIRST / RAPID UI

Core API 01

人流解析・予測API

独自の高精度な位置推定と、未来の混雑予測値を返す。

Core API 02

行動変容(ナッジ)トリガー生成API

顧客の既存アプリ等へ、最適な誘導ルートや施策の発火シグナルを返す。

API派向け

ピュアAPIライセンス

仕様書と認証キー(API Key)のみを納品。鉄道・空港・大手ITベンダー(SIer)の既存システムに直接組み込ませる。

画面派向け

ラピッドUI(簡易ダッシュボード)セット

画面をスクラッチ開発せず、Looker Studio等の既存BIツールで爆速構築した画面をセット提供。自治体や商業施設の現場担当者向け。

新規拡張商材 EXPANSION IDEAS

Idea 01

トラベル・コンテキスト・ナッジAPI

移動速度や滞留時間から「楽しさ」「疲労度」をリアルタイム解析し、現地ガイドの端末やアプリへ隠れ家スポットへの誘導ナッジを自動発火。帰国後は「歩行プロファイル」から2回目でも飽きないオーダーメイド旅を自動生成し、生涯リピート率を高める。

Idea 02 — 副産物の外販

周辺・間接API商品

プライバシー・シールドAPI:個人情報(MACアドレス等)を人流解析可能な不可逆ハッシュデータに爆速変換し、法務リスクを即座に解決。
ジオ・フェンス・ナッジエージェントAPI:特定エリアへの流入をトリガーにメッセージ配信シグナルを返す超軽量通知管理API。

Idea 03 — 受託の泥沼回避

アプリ開発へのアプローチ

「アプリも丸ごと」の要望には、FlutterFlow等によるラピッドUI・アプリ版、共通機能を使い回すホワイトラベル(OEM)型の横展開、既存アプリへアドオンするSDK(機能パック)提供を徹底する。

価格帯と根拠 PRICING & LOGIC

商材名想定価格帯値決めの根拠・ロジック
PoC(実証実験)スターターパック一括・スポット 100万〜200万円一括 自治体(B2G)がコンペを経ずに「随意契約」で落とせる上限枠を狙い撃ち。初期の手元キャッシュを確実に確保する。
ピュアAPIライセンスTier制・年間契約 月額 10万〜50万円Tier制 外資競合(月額100万円超)に対する圧倒的価格優位。専門のAIエンジニアを1人雇うより遥かに安い。
ラピッドUIダッシュボードセットAPI基本料に追加 +月額 3万〜5万円API基本料に加算 システム会社への画面開発依頼で発生する初期費用(200万〜500万円)を丸ごと浮かせる価値の還元
セカンドオピニオン(リファレンス)API診断レポート1回 50万〜120万円レポート1回 既存の外資データが適正かを検証する「健康診断・監査コスト」。総合コンサルより圧倒的に安価で信頼性が高い。
自社アセット型専用モデル共同開発エンタープライズ 初期 500万〜1,500万円月額保守 20万〜50万円 知財を囲い込む外資に対し、「将来の内製化・自社アセット化」を許諾するプレミアム価値。3年後3億円達成の牽引役。
04

知財・増資・資本政策

先生の過半数リーダーシップ(67%)の意義 MAJORITY LEADERSHIP

第三者割当増資は既存株主の比率を薄める重大な行為であり、株主総会の特別決議(3分の2以上の賛成)が必要となる。最初に67%を確保しておくことが将来の自由度を生む。

67%
設立時(先生)
53.6%
20%放出後も過半数維持
将来、外部投資家から1,000万円規模の投資(例:20%分の株式放出)を受け入れた後でも過半数をキープ。外部資金でスケールしつつ、大学発のコア技術とリーダーシップを安全に維持できる。

議決権制限株式(種類株式)の発行戦略 CLASS SHARES

仕組み

議決権ゼロ × 優先配当のセット発行

3期目以降、全国展開の加速に向けて外部(外資に悩む大手インフラ企業等)から資金を呼び込む際、投資家には「株主総会における一切の事項につき議決権を行使できない」代わりに「剰余金の配当を普通株主に先んじて優遇する」優先配当条項をセットで発行。議決権比率(先生67%:代表33%)の絶対防衛ラインを完全にフリーズしたまま成長資金を調達する。

実務テクニック — 1/2ルール

資本準備金の活用で税負担を圧縮

増資の払込金のうち最大2分の1までは資本金ではなく「資本準備金」に組み入れ可能。これを利用して見た目の資本金を1,000万円未満に抑え、法人住民税の均等割などの税負担を安く据え置く。

05

財務・融資・組織運営戦略

1期目の「ステルスモード」設計 超低固定費 / STEALTH MODE

二人の現在の環境を最大限に活かし、生存確率を極限まで高める筋肉質な固定費設計。

代表取締役(経営者候補)

役員報酬 0円〜月5万・10万円

副業兼業想定。生活防衛ラインを他拠点で担保し、会社のキャッシュアウトを徹底防衛する。

CTO・技術顧問(先生)

役員報酬 0円(無報酬)

教員の給与収入があり強い現金意向なし。無報酬により大学側の「兼業許可」審査ハードルを劇的に下げる。将来の株主価値(67%)や大学への共同研究費還流で報いる。

実務対応

旅費交通費・実費精算の徹底活用

定期同額給与の縛りを受けない実費精算を活用し、売上が立ったタイミングで動いた分の経費を会社から精算する。

融資戦略 「引き算」と「後出しジャンケン」

大きな設備投資が不要なため、1期目は「融資ゼロ(資本金300万のみ)」でスタートしても全く問題ない。PoCの持ち出しや特許出願・規約作成の初期コストが膨らむ場合に備え、公庫融資を「お守り」として活用する。

日本政策金融公庫「新規開業資金」活用案無担保・代表者個人保証なし。据置期間を死守し、B2G等の後払い入金タイムラグを完全に無傷で耐える。
融資希望額
200–500万円
返済期間
7
固定金利 目安 1.5%〜3.0%
据置期間
6ヶ月–1
死守ライン
担保・保証
なし
無担保・経営者保証なし
返済試算 — 500万円 / 金利2.0% / 7年 / 据置6ヶ月
据置
6ヶ月
元金返済 78ヶ月
据置期間中(最初の6ヶ月)利子のみ 月 約8,330円
元金返済(後半78ヶ月)初月約72,400円(毎月約100円ずつ減少)
利子総額約38万円(元金の約7.6%)
据置なしとの差額わずか約2万5千円
VERDICT手元キャッシュを温存するコストとして破格の安さ。据置は迷わず取る。
06

法務・定款・初期アクションプラン

登記住所と「鶏と卵問題」の突破 REGISTERED ADDRESS

第一候補 — 埼玉大学内インキュベーション施設(OIC研究棟等)固定費(月1万〜3万円程度)を抑えつつ、住所が「埼玉大学内」となることで、B2Gや大手B2Bに対して最強の社会的信用(与信)が手に入る。『国立大学法人埼玉大学における埼玉大学認定ベンチャーの指定等に関する規則(2-3-25)』第7条第2号に基づき、学内施設の所在地での商業登記が可能であることが確定。

認定の申請には会社情報が必要だが、学内住所で登記するには先に認定が必要——この矛盾を「ルート①:設立予定申請」で突破する。

STEP 01

設立予定(個人)で申請

法人設立前の「設立予定(個人)」ステータスで、事業計画書と定款案を添付してオープンイノベーションセンターへ認定申請。

STEP 02

内定(条件付き認定)を獲得

大学から「内定(条件付き認定)」を獲得する。これが「鶏」にあたる。

STEP 03

学内住所で商業登記

内定を以て学内住所での商業登記を完了させ、「卵」(法人設立)を産む。

定款「事業目的」決定案 変更登記不要の網羅的文言

  1. 位置情報、人流データ及び動線情報の収集、解析、予測並びにこれらに関するシステムの企画、開発、販売、賃貸及び保守
  2. アプリケーションプログラミングインターフェース(API)およびソフトウェアアズアサービス(SaaS)の企画、開発、運営及び提供
  3. 人工知能(AI)を活用したデータ解析、アルゴリズムの研究、開発、ライセンス供与及び販売
  4. 都市計画、スマートシティ推進、地域交通及び施設運営の最適化に関するコンサルティング、調査並びに受託業務
  5. 空間デザイン、動線誘導(ナッジ)及び行動変容に関する企画、設計、運営並びにそれらに関する情報提供サービス
  6. 観光、インバウンド、旅行業に関するデータ分析、顧客プロファイリング、旅行コンテンツの企画及びマーケティング支援
  7. 情報セキュリティ、データ暗号化、プライバシー保護に関するソフトウェア及びシステムの企画、開発、販売及び提供
  8. クラウドコンピューティングを利用した情報処理サービス及び情報提供サービス業
  9. 大学等研究機関との共同研究開発及びこれに伴う技術の社会実装に関する事業
  10. 前各号に附帯又は関連する一切の事業

プレシード期(今)の初期アクションプラン IMMEDIATE ACTIONS

Action 01 — 大学

産学連携窓口との実務調整

先生経由で埼玉大学の産学連携窓口(OIC・URA等)へ赴き、規則第7条第2号に基づいた「設立予定段階での事前申請スケジュール」の実務調整・相談を開始する。

Action 02 — 国

公認グラントの申請準備

起業前の個人・チームを対象としたバイネームの補助金——NEDO「NEP」、JST「START」など国の公認予算(グラント)獲得に向けた申請書類の準備。

Action 03 — 市

特定創業支援等事業の受講

さいたま市の「特定創業支援等事業」のセミナー等を代表候補者が受講し、設立時の登録免許税半額化(15万円→7.5万円)の証明書を事前確保。

07

統合事業スケジュール

2026年下期のプレシード仕込みから、2027年シード期の生存と実績づくりまで——フェーズ別・月次アクションプラン。

ロードマップ 2026.07 — 2027.12

2026 — プレシード期(起業前) 2027 — シード期(第1期・設立後)
789101112 123456 789101112
大学との登記・認定交渉
国のグラント申請(NEP / START)
特定創業支援 受講
インバウンドPoC仕込み
法人設立(埼玉大学内)
コアAPI開発・FastAPI環境構築
ラピッドUI(ダッシュボード)構築
自治体随意契約枠 営業攻勢
PoCスターターパック納品・検収
次期予算化交渉
プレシード仕込み プロダクト開発 営業・納品・予算化 ★ 2027.1.1 法人設立

3カ年・全社マイルストーン 2026 — 2029

PHASE 0 / 2026下期プレシード期 PHASE 1 / 2027シード期
生存と実績
PHASE 2 / 2028スケール期
レバレッジ
PHASE 3 / 2029大跳躍期
総取り
財務・資本 ・手弁当(維持費ゼロ)
・補助金申請(NEDO等)
・さいたま市支援確保
・資本金 300万円
・役員報酬 極小化
・お守り融資 200万円
売上 600万〜1,000万円
・役員報酬の適正化
・スポット雇用開始
売上 2,500万〜4,000万円
・会社価値 「3億円」達成
・種類株式(議決権制限株)による大型資金調達
売上 6,000万〜1億円
プロダクト・技術 ・先生のコード整理
・API化(FastAPI)実験
・インバウンド向け要件定義
・人流解析コアAPI完成
・ナッジトリガーAPI完成
・既存BI連携ラピッドUI
・インバウンド実証アプリ
・API定額サブスク(Tier制)のシステム自動化
・周辺API(プライバシー・シールド等)の切り出し外販
・エンタープライズ専用モデル共同開発エンジン
・技術ライセンス(アセット化移転)パッケージの確立
販路・取引実績 ・埼玉大学認定ベンチャー内定獲得
・インバウンド企業と基本合意
・埼玉大学内 登記完了
・インバウンドPoC実績
・自治体「随意契約枠」開拓(3〜5件)
・大手SIer(ITベンダー)へのOEMパーツ提供
・都市計画コンサルとのJVによるB2Gコンペ総取り
・外資に悩むインフラ企業(鉄道・空港・デベロッパー)のリプレイス(セカンドオピニオン監査API)

スケジュール実行の鍵 THREE KEYS

プレシード期の「仕込み」が勝負を決める

2027年1月の法人設立日(卵)を迎える前に、2026年秋の段階で埼玉大学『指定等に関する規則(2-3-25)』第7条第2号を武器に「学内登記の内定(鶏)」を産学連携窓口から勝ち取ることが、1期目の固定費を極限まで低く抑える最重要ミッション。

1期目は「完全後払い」を耐え切る

B2G案件やAPI開発のキャッシュインには数ヶ月のタイムラグがある。固定費を削った「ステルスモード」と公庫の「据置期間6ヶ月〜1年」を組み合わせ、手元キャッシュを一切枯渇させずに春の発注・検収ラッシュへ突入する。

3年後3億円への跳躍シナリオ

泥臭い受託アプリ開発の罠を避け、「大手SIerの部品になる(販路①)」「都市計画コンサルの脳みそになる(販路②)」という間接販売を仕組み化。少人数のまま限界費用ほぼゼロで売上を爆発させ、3期目の大型調達へと綺麗に繋げる。